Q&A

気になることについてお答えします。その他、ご質問もお気軽にどうぞ。
大学院工学研究科 産業創成専攻 経営・技術革新工学コースの設置に伴う研究室配属のため、基本的には大学院進学を希望する学生を対象としています

Q:研究室の運営方針を教えてください
A 自ら考え、伝え、問い直す--ゼミナールで育む研究力と実践力
 経営・技術革新工学研究室では、工学部の他学科で行われる実験実習に代わる形式として、ゼミナール(少人数研究討論形式)を教育の中心に据えています。これは、学生一人ひとりが課題に真剣に向き合い、考え抜き、他者に伝える力を養うための場です。ゼミナールは基本的に週1回(3時間以上)行い、各学生が担当テーマに関する成果や調査結果を発表し、相互に議論しながら深掘りを行います。教員からの丁寧なフィードバックと、学生同士の建設的なコメントが学びを加速させます。
 ゼミは、研究室活動の中核であり、主体的な学びと成長の舞台です。そのため、原則として欠席は認めておらず、就職活動を理由とした欠席も例外ではありません。学生には、事前に志望企業に対して本研究室の運営方針を伝え、相互理解を図るよう求めています。本研究室では、専門知識だけでなく、社会のあらゆる分野で活きる統計的思考と分析力の修得を重視しています。大学院修了時には、自ら課題を発見し、仮説を立て、データに基づいて検証・提案ができる実践的な力を備えた人材を社会に送り出すことを目標としています。
 自律と対話を重んじる研究室で、あなたの探究心と成長意欲をカタチにしましょう。
Q:研究室(学部4年配属時)では何を学びますか
A 数字に強い、未来の経営人材を育てる-工学的思考を活かした"実践型"研究指導
 本研究室では、各学科の専門性を起点に、産業分野におけるイノベーション・経営・事業化に関する研究ノートの作成と、一人ひとりに合わせた論文指導を行っています。目指すのは、理工系の知見をビジネスの現場で活かし、"数字に強い経営幹部候補"として社会に貢献できる人材の育成です。

(前期)探究の設計フェーズ-知識を広げ、問いを立てる
 前期には、まず統計学の基礎力を確認します(※学部生の場合は統計検定2級相当、大学院生は各種統計解析ソフトの基本操作を含む)。その上で、以下のような経営学の先端テーマを学び、知識の幅を広げていきます。
 ・デザイン思考-顧客視点で課題を再定義し、解決策を創出する力
 ・ゲーミフィケーション/シリアスゲーム-行動変容を促す仕組みのデザイン
 ・SDGs/ESG経営-持続可能性を軸にした新たな事業価値の創造
 これらの学びを通じて、自らの専門分野と関連づけた論文テーマを設定します。

(後期)研究の実践フェーズ-仮説を立て、分析し、提案する
 後期には、各学生のテーマに沿って個別の論文指導を行い、研究の深化を図ります。仮説の立て方、統計分析の方法、結果の解釈と提案まで、一連の研究プロセスを経験することで、自ら考え、社会に提案する力を養います。

 ※統計に関する事前知識は問いませんが、分析力を身につけるための強い意欲が必要です。

理系のポテンシャルを、"経営の言語"で社会に伝える。
 本研究室は、そんな力を備えた未来の実践者たちを、丁寧に育てていきます。
Q:大学院(経営・技術革新工学コース)では何を学びますか
A 経営の未来を「デザイン」する--データと創造性を融合した実践研究
 経営・技術革新工学研究室では、経営や経済の現象を"統計解析"によって読み解き、デザイン思考で未来を構想する力を育てています。社会の複雑な課題に対して、データと創造性の両輪でアプローチできる人材を育成することが、私たちのミッションです。

統計解析力と実証的アプローチ
 ビジネスや社会現象の背後にある因果関係や傾向を明らかにするために、各種統計解析ソフトを活用した実証研究を重視しています。学位論文においても、定量データをもとに論理的に構築された分析が求められます。

デザイン思考による課題解決
 単なるデータ分析にとどまらず、ユーザー視点から問題を再定義し、新しい解決策を創出する「デザイン思考」を学びます。数値化できない"意味"や"価値"を捉え、形にしていく創造的な力を養います。

学際領域から生まれる、経営の新しいかたち
 本研究室が所属する「経営・技術革新工学コース(主専攻・副専攻)」では、経営工学・教育工学・情報工学といった学際的な知見を融合しながら、経営の新しい姿を探求します。
 私たちが目指すのは、意味のイノベーションや社会実装に結びつく研究。そのために、以下のような多様な分野を横断する学びの機会を提供しています。
 ・知的財産マネジメント
 ・技術開発・技術経営(MOT)
 ・グローバリゼーションと国際戦略
 ・アントレプレナーシップ教育
 これらの学びを通して、企業戦略を多角的に捉える力を養い、変化の激しい社会における実践的な問題解決能力を育みます。

「経営を"創る"力を、技術と人間中心の発想で支える」
 本研究室は、そんな未来志向の学際研究を実践しています。
Q:どうすれば経営・技術革新工学研究室に進学できますか
A 配属・進学について-多様なバックグラウンドが活きる研究室
 経営・技術革新工学研究室は、本学工学部のすべての学科から配属希望が可能です。工学的な専門性を活かしながら、経営・社会課題に挑戦したいという意欲ある学生を歓迎しています。

学部生の配属について
 3年次の早期配属、または4年進級時の研究室配属が可能です。所属する学科での卒業となるため、配属を希望する場合は事前に所属学科へ申し出てください。各学科の配属枠には人数制限がありますので、希望される方は早めの相談をおすすめします。

大学院からの進学について
 大学院(産業創成工学専攻)への進学時には、一般入試を通じて本研究室を希望することができます。本学工学部出身者だけでなく、他学科、他学部、さらには国内外の他大学(工学系・社会科学系を含む)からの進学者も在籍しており、多様なバックグラウンドが研究室に新たな視点と刺激をもたらしています。

「技術」と「社会」をつなぐ研究に挑戦したい方へ
 分野や所属を越えた意欲ある学生の参加を、心よりお待ちしています。
Q:大学院修了後の人材像は
A “複数年の学び”で、社会を動かす力を育てる
 経営・技術革新工学研究室では、大学院工学研究科 産業創成専攻 経営・技術革新工学コースの設置に伴い、複数年にわたる一貫した学びのデザインを行っています。そのため、大学院への進学を視野に入れた学生を主な対象として、研究・実践・成長の場を提供しています。進学の意思がまだ確定していない方についても、早めのご相談を歓迎しています。将来像や進路に関する不安や迷いも、対話を通じて一緒に整理していきましょう。

γ(ガンマ)型人材の育成を目指して
 本研究室が育成するのは、理工系の専門性(α)と人文社会の洞察力(β)を併せ持つ、次世代の“γ型人材”です。データを冷静かつ正確に読み解き、チームや組織の意思決定を支える力。そして、変化の激しい時代においても、柔軟に思考し、行動できる力。これらを備えた企業・団体の経営中枢を担う経営幹部候補としての素地を養います。

創造と挑戦を日常に
 研究だけでなく、試作品の開発、アイデアコンテストへの参加、社会実装に向けたプロジェクト推進など、実践の機会が多彩に用意されています。そこでは、単に与えられた課題に取り組むだけでなく、自ら問いを立て、仲間と議論し、社会に“届ける”力が求められます。

 大学院修了後には、以下のようなキャリアを想定しています。
 ・企業の経営企画・新規事業部門での戦略立案・実行
 ・企業内起業やスタートアップ創業への挑戦
 ・公的機関・NPOなどの社会変革部門でのプロジェクトマネジメント
 ・シンクタンク・コンサルティング領域での活躍
 ・家業等の持続的発展、起業

経営と技術をつなぎ、変化をチャンスに変えるリーダーへ。
 そんな未来を、ここから一緒に描きませんか?